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オーバン大学森林自然科学科マドリン・ウェッジ女史にインタビュー

用途:環境調査 
組織:Auburn University
研究調査:湿地開発が魚類に与える影響

研究中の湿地調査の中心テーマは何ですか?

 

研究テーマは湿地近くの土地利用開発が生態系に与える調査をすることです。今年の調査はメキシコ湾周辺の都市型土地利用地域と非都市型地域における塩水湿地帯で、魚類の生息に何か変化があったかを調査しました。これまで都市型土地利用は、水文、堆積作用、植生全般において影響があることは分かっていました。しかし、魚類に与える影響についてはほとんど分かっていませんでした。

調査には都市型クリークと森林型クリークをそれぞれ3ヶ所選びました。調査機器にはオンセット社製電気伝導率ロガーを用い、それぞれの場所で塩分と水温データを取得しました。

 

ロガーはどのように設置したのですか?

 

HOBO U24-002-C電気伝導率ロガーをそれぞれのクリークに1個ずつ設置しました。ロガーの保護ケースとしてPVCパイプを使い、パイプ胴体には水循環用の穴を複数開け、データ回収時、ロガーにアクセスしやすいように上部はスクリュー式蓋にしました。そしてPVCパイプを腐食防止コーティングしたワイヤロープでつなぎ、干潮時に深度が1mから1.5mくらいになるようブロックに固定しました。

近隣住民が簡単にその場所に近づくことができるので、誰かに設置した機材を壊されたり、持っていかれたりするのを心配しました。機材は目立たないように設置することが重要です。設置中、意図したようにデータ取得できているかを確認するため、専用ソフトHOBOwareをインストールしたラップトップを使いました。フィールドで問題なく計測が行われていることを確認することは大切です。

 

データの記録間隔と回収頻度はどれくらいですか?

 

サンプリングは5分間隔でした。もっと長い記録間隔でも大丈夫だったでしょうが、結果的に短い間隔で記録して良かったと思います。5分間隔ですと64日でロガーのデータが満載になるので、2カ月に1回データ回収すれば良いので、データ回収する時に合わせてロガーと保護ケースに付着したフジツボ也汚れを落とし、すぐに次のデータ取得のため元通りに設置しました。

 

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取得データの解析結果はどうでしたか?

 

水温は都市型地域と非都市型地域ではほとんど同じでした。塩分については都市型地域の方が低い値でした。塩分の変動においても同様にとしたが地域でより急激な値を示しました。これは都市型地域においては舗装道路や屋根などの影響で、より多くの真水の流入があるからだと考えられます。調査では、塩分レベルは真水レベルの値から25ppt(2.5%)を少し超えた値でした。データは土地利用周辺環境の違いで何が起こっているかの全体像を示してくれるだけでなく、嵐が来た時に何が起こっているのか、その後の魚類への影響についての検証にも有益です。特に嵐のような非日常状況下では5分間隔のような短いサンプリングが極めて有効です。

 

今回のプロジェクトでHOBO電気伝導率ロガーの優位性は何かありましたか?

 

ロガーのサイズがちょうど良かった。小さすぎると紛失しやすいし、フジツボなどがロガー全体に付着してデータに影響が出る可能性がある。価格も重要でした。全部で6カ所の違った場所で使用する必要がありましたから。

 

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HOBO and Onset are tredemarks of Onset Computer Corporation, Bourne, Massachusetts(USA)

 

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