製品情報

アラスカ河川の温暖化傾向調査

用途:水産
産業:公共機関
組織:Cook Inlet Keeper

アラスカ州ホーマー土壌水保全行政区発行の報告書によればアラスカ下部ケナイ半島のさけ遡上川における水温は、さけ生存リスクに関わる重要な指標である12.8℃を上下しているという。

 

報告によれば4地域に設置した水温ロガーは、2002年に54日、2003年に60日、2004年に86日上限とされる水温を超えたことを示している。データ収集のため使用したデータロガーはマサセッチュー州をベースとするオンセット社製で、水温サンプルは15分間隔で記録した。

 

ホーマー行政区は非営利組織であるクック・インレット・キーパーと共同で1998年以降この地域にとって経済活動上重要なさけの遡上川の水質データを収集している。

 

“我々は温度上昇の頻度と範囲について理解を深めるため川の環境をモニターしてきた。特に、この地域の自治体の多くがリクリエーションとしてのフィッシングと観光に頼っていることを考えると、この種の温度上昇は明確な心配事”とクック・インレット・キーパーの河川生態学者、Sue Mauger氏はいう。

 

水温はさけのふ化プロセスにおいて重要な役割を果たすとともに、高い水温は感染病のリスクが高まる一方、溶存酸素が減少し貧栄養の一因にもなる。

 

オンセット社の広報担当部長であるPaul Gannet氏によれば、“川の水温をモニターすることは地域と地球規模の環境変動や生態系への影響を理解するうえでキーとなり、長期間の温度プロフィールを見ることで研究者は川に起こっている事柄とその影響をより良く関連付けることが出来る”と話す。

 

“気候変動を責めることは簡単ではあるが、水辺で起こっているその他の事も注意して見る必要がある。例えば、近年の害虫による何百万エーカもの森林被害、劇的に増加する森林伐採、道路建設、宅地開発など。森林から草地を主体とした生態系への変化が川の水温にどのような影響を与えているか我々はまだ分からない”とMauger氏は付け加えた。

as_55_1

 

HOBO and Onset are tredemarks of Onset Computer Corporation, Bourne, Massachusetts(USA)

 

製品に関するお問合わせは、お問合せフォームをご利用ください。