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ルリコマドリの巣箱を改良実験

用途:野生動物
産業:調査
組織:Brice Prairie Conservation Association

米国中西部の気候、急変する気温を取り扱うことは特に難しい。
虫が侵入を防ぐのにスクリーンが無いとか、凍りつく夜に暖房が無いとか、気温が32℃にもなるのに空調が無いとか、このような状況ではどうなるか考えてください。
実はこのような状況がミネソタやウィスコンシン州に生息するルリコマドリに起こっている。

 

ブリス・プレーリ保存協会員のLief Marking氏と他の会員はボランティアでどのような巣箱がルリコマドリにとって最適なのか実験を続けている。Marking氏が巣箱の通気孔を閉じることで初夏におけるブユの侵入を防いだと思った矢先に若鳥にとっては致命的な気温となり得る38℃の日がやって来る。その前は最初の雛がかえり氷点下にもなる夜が時々あったというのに。

 

ブリス・プレーリ保存協会員のMarking, Fred Craig氏はウィスコンシン州天然資源部 Cindy Koperski各氏と共同で昨年4月15日から8月31日にかけていくつかの複雑な実験を行った。彼らはさまざまな条件の違う巣箱の内部温度を測定した。いくつかの巣箱は日陰になるようにし、いくつかは通気孔付きにし、またいくつかは換気孔無しにした。巣箱内温度はホボペンダントロガーを使い1時間ごとに記録した。

 

Marking氏はこの実験で得たデータを分析した結果、正しい方向性が見つかったと考えている。
“今は全ての巣箱を切り替え式巣箱にしている。春は鳥の出入り口だけを除き換気孔は閉じ、夏場は必要に応じ通気孔を開放している”と言う。

 

巣箱の前後に取り付ける日除けパネルはクギではなくネジを使っている。左側パネルは4本のネジで、右側は2本のネジで止め、天板は保守のため開くことが出来るようにしている。

 

“春は両側のパネルを閉じ通気を減らし巣箱の保温とブユの侵入を防いでいる。夏に気温が上がりすぎるとネジで止めたパネルを動かし、風通しが良くなるよう少し開放する。巣箱の調整は巣の中に卵や若鳥が居ても行う。一般的に鳥の生存率が50%なら成功で75%なら驚異的な改善と言える”とMarking氏は話す。 

 

“巣箱の塗装は推奨しない。塗装は木材の呼吸力を殺し、色の濃い塗料の場合、夏場には熱を吸収し更に暑くなる。シーダー材の寿命は塗装しないで15年ぐらいなので塗装は必要ないでしょう?”とも話す。

 

Marking氏は既に何百個もの巣箱の点検・清掃を終えて、ルリコマドリが営巣するのを待っているが他の人もその前に同じような対策をすることを推奨している。

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