製品情報

気象観測ロガーを使ってコショウ農場で灌漑管理

用途:作物管理
産業:農場・ワイン農場・果樹園
組織:Burch Farms

ノース・カロライナの作物生産コンサルタントは気象観測ロガーを使いコショウ農場での灌漑に役立てている。園芸家であれば誰でも植物の水やりはやっかいな仕事だと言うことを知っている。多過ぎれば根腐れや病気になるリスクがあり、少な過ぎるとストレス要因となる。家庭菜園家にとっては限られたリスクであっても、商業農場にとって大きなリスクは許されない。このような場合、農場は専門家に依存することになる。

 

ノース・カロライナにある商業農場、バーチ農場の場合はコニー・クリーク農業コンサルタントのSharon Funderburk女史とコショウ農場での灌漑アドバイス契約を結んでいる。農場では150エーカーの農地で各種のコショウ栽培を行っており、生産の最大化と人員配備の効率化を計るため導入した灌漑システムの最適化を望んでいる。

 

Funderburkさんのようなコンサルタントは生産増と効率化のため、作物特質、灌漑技術、土壌特質、昆虫、疫病、雑草、その他要因に関する多くの知識を活用する。Funderburkさんによれば“情報提供サービス業は実際のフィールドで収集したデータに頼るところが大きい”と言い、彼女のバーチ農場での評価の一環としてバッテリー式ホボ・マイクロステーション・ロガーに土壌水分センサーを接続して使用している。

 

バーチ農場ではコショウは黒色ビニールで養生した穴を通して苗が成長するよう栽培されている。ビニールカバーは土壌温度を保ち雑草や病気を防ぐのに役立つ。水やりは地下の灌漑ホースを使って行われるが、苗を植えつけた畝と畝の間のオープン土壌やビニールに開けた穴を通しても水の吸収はある。問題は作物が最適成長するのに適した量の灌漑ができるかどうかである。“人が土壌水分量をモニターするのは難しいし、土壌表面が見えない状態ではなお更難しい。でもデータロガーを使うことで灌漑システムをより良く運用することをめざしてる”と話す。

 

Funderburkさんはホボ・マイクロステーション・ロガーに土壌水分センサーを接続して20分間隔でデータを記録している。このロガーはセンサーを最大4個接続でき、土壌水分センサー以外にも温度、雨量、葉面濡れ度、風速、光量子等のセンサーも接続可能。彼女がオンセット社製マイクロステーション・ロガーを選んだのにはいくつかの理由がある。ロガーはプラグ・アンド・プレイ式でセットアップが簡単で専用ソフトのHOBOwareは操作が容易で記録間隔の設定、計測開始時刻の指定、それにデータ回収やグラフ作成がマウスを何回かクリックするだけで実行できる。彼女はフィールドでのデータ回収をラップトップPCにロガーをケーブルで繋いで行っているがオプションとしてのデータシャトルも提供できる。

 

バーチ農場でのパイロット研究はまだ初期段階ではあるがFunderburkさんは土壌水分レベルが植物の成長と収穫にどのような影響があるのかを知る上で貴重な情報を提供してくれると期待している。“これらのシステムは灌漑および、たぶん肥料についても我々の労力と関与を削減してくれるでしょう。また関係する人の違いや時間の違いによる評価の差異を削減し、もっと定量的に対処できるようになるでしょう。これからの運用に非常に期待している”とFunderburkさんは話す。

as_64_1

 

HOBO and Onset are tredemarks of Onset Computer Corporation, Bourne, Massachusetts(USA)

 

製品に関するお問合わせは、お問合せフォームをご利用ください。