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データロガーを使って冬枯れ予防

用途:造園/芝生管理
産業:公園/競技場
組織:Winter Damage Initiative Group

アメリカの多くのゴルフコースでは直近何年かの冬期は、この10年間で経験したことのないほどの極端な気象状況を味わっている。結果として多くのゴルフコースのグリーンはひどい芝枯れを起こし、グリーン管理者は以前にも増して困難な仕事に直面している。

 

マサチューセッツにあるウォーセスター・カントリークラブの監督者Steve Thys氏はその一例。2年前の冬、彼は雪が積もったグリーンをいつものようにチェックしていた。Thys氏によれば“その時、芝は青々としているように見えた” 約1週間後同じグリーンをチェックして彼が見たのは冬枯れだった。“10日間に何かが起こったのだろうが、我々が気象環境上で何が起こったのかを特定することは不可能に近い。大きな問題を抱えているかどうかに関わらず雪解けと同時にメンバーは押し寄せてくるので、枯れた芝の補修は時間との競争となる”と話す。

 

このような話は珍しくない。実際このところ、彼も含めて多くの芝管理責任者がデータロガーを使ってシーズンオフにおける芝環境をモニターすることが一般化してきている。

 

“ここウォーセスターでは多くの違った種類の気候があるので、毎年青々とした元気な芝を保つためチェックの時期や原因の特定ができるよう出来るだけ多くのデータを必要としている。このコースで一番高い位置にあるグリーンと一番低い位置のグリーンの高低差は60mあるので風、日当たりなどの条件が大きく異なる。1日24時間、週7日連続で温度をモニターすることで、何か起こった時でも芝の損傷を防ぐ対策を立て易くなる。例えば、データは凍結した雪を壊し芝に呼吸をさせる必要があるとか、状況によってはグリーン表面をシートで保護する必要があるとかを教えてくれる”とThys氏は説明する。

 

マサチューセッツ州マーブルヘッドにあるテデスコ・カントリークラブの責任者Peter Hasak氏によれば数年来の冬枯れ問題はコース管理責任者に対応のための新しいツールと技術の調査を強いている。“冬枯れはその程度は別にして何年かに1回は通常でも経験する。しかし2001年、2003年、2004年はその規模が大きく多くのコースが打ちのめされた。我々の調査では芝はある温度以下になると僅か数度の変化でもダメージを受ける可能性がある。だから冬期においての温度経時変化を簡単に収集できるツールを必要としている。このツールは管理者がグリーンを良好に保守する助けをしてくれるだけではなく、コースに何が起こっているかを会員やボードメンバーに説明できるようになる”と話す。

 

Hasak氏はデータロガーを使っていろいろな種類のグリーンカバーを使ってカバー上とカバー下の温度差がグリーンに与える潜在的ダメージの関連性についての実験を行っている。彼が使っているオンセット社製ホボプロデータロガーでは氷点下から高温度まで広い範囲を計測記録できる。“通常は太陽光を出来るだけ多く取り入れるため透明のカバーを使っているが、ある場所においては白色カバーに変えようかと考えている。これはこの地域において比較的新しい考えだが特定の状況においては効果的だと思う”と説明する。

 

Hasak氏、Thys氏、他のコース管理責任者は冬枯れ問題と戦うため最近Winter Damage Initiative Groupと呼ばれる組織を結成し、原因解明のための技術、例えばデータロガーの有効活用などを研究、情報の交換を行っている。

 

 

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HOBO and Onset are tredemarks of Onset Computer Corporation, Bourne, Massachusetts(USA)

 

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